2016.9.29

Excelメタボからの脱却~Excel予算管理がもたらす弊害

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今回は、予算管理システムについて考えてみたいと思います。
予算管理システムというと、多くの企業では専用のシステムを持たず、ERPパッケージや会計システムの一つの機能として予実対比といった分析局面で利用されることが多く、予算の編成局面では、Excelで対応するというのが一般的なようです。

 


目次

目次1    Excel依存の予算管理
目次2    Excel予算管理の弊害
目次3    企業におけるExcel予算管理の実状
目次4    Excel予算管理からの脱却


 

Excel依存の予算管理

予算管理について、特に予算の編成局面でExcelを利用するのは、
①多くの部門・ユーザーが予算を作る
②Excelは誰でも簡単に使いこなせる
ことが大きな理由だと思われます。
予実対比等の分析局面では、限られた部門・ユーザーが使用するに過ぎませんが、分析局面と違って、予算を作る・編成するという局面においては多くの部門・ユーザーが利用するため、システムのライセンス料の問題から全ての利用ユーザーにライセンスを配れないといった大きなハードルがあるようです。
Excelは、すでに多くの企業で利用していて、誰でも簡単に使えるツールですので、多くの部門・ユーザーが利用する予算の編成局面においてはExcelを使うことが多いのだと考えられます。

 

Excel予算管理の弊害

しかながら、Excelによる予算管理はデメリットも抱えています。
① 社内で変化がある度にExcelの入力フォーマットを見直さなければならない
② 集計用ファイルへの転記ミスやExcel関数またはマクロの見直しが発生する
③ 現場部門から受領した予算ファイルのExcel管理が煩雑になる
といったデメリットがあります。
①の”社内の変化”とは、組織や勘定科目、セグメント等の変更を言います。システムで言うところの”マスタの変更”であって、Excelの場合だと、マスタの変更がある度にExcelシートを変更しなければならないことが多く、その労力は相当なものに及ぶことがデメリットとして指摘されます。
②は、Excelシートに様々な関数やマクロが組み込まれることが珍しく無く、転記ミスや集計ミスが発生した場合には、すべての関数等を見直ししなければならず、その労力も相当なものとなり、この作業負荷がデメリットとなります。
最後に③ですが、Excelで予算を編成する場合には、部門やセグメントの数だけExcelのファイルが出来上がることになり、その管理(ファイルの世代管理)も相当大変になることがデメリットとなります。

Excelによる予算管理業務の課題

 

企業におけるExcel予算管理の実状

先日、弊社では予算管理に関するセミナーを開催しました。
多くの方に来場して頂き、予算管理の実状についてアンケートをさせて頂いたところ、次のような結果となりました。
Q1:現在、利用している予算管理システムについて
 ・Excelを中心に利用している:67%
 ・会計システム内の機能を活用している:15%
 ・自社開発の機能を利用している:15%
 ・予算管理ツール・パッケージを利用している:3%
Q2:現在の予算管理システムにおいて課題として感じていること
 ・予算の集計業務:25%
 ・入力フォーマットの作成やメンテナンス業務:23%
 ・予実対比時の過去実績データ確認作業:21%
 ・各部門から提出された膨大なファイルの管理:13%
 ・多元化分析用データの抽出:13%
 ・各部門の提出状況やステータス管理:5%
以上のことから、約7割の企業がExcelを使用して予算管理を行っていることが判明し、予算管理における課題の6割以上がExcelを起因とするものとなっています。
また、Excelを利用しているが故の結果ですが、分析局面における課題はあまり無く、やはり予算の数字を作って行く予算の編成局面に課題が集中していることが見て取れます。
また、予算管理システムとして、会計システム内の機能を活用することは15%と低く、パッケージシステムの機能を利用していない現状も見て取れます。
そして、予算管理ツールやパッケージを利用している企業となると3%にしか過ぎず、専用のパッケージ利用が極端に低いことがわかります。

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Excel予算管理からの脱却

予算管理においては、ERPや会計パッケージとExcelの併用で対応する企業が多く、予算管理専用のパッケージやツールを利用する企業は少ないのが現状です。
多くの企業が予算管理をExcelに依存し、膨大な数のExcelファイルが存在し、Excelメタボ状態になっていることが少なくありません。Excelは誰でも自由に使える操作性に優れたツールですが、予算管理で使用する局面においては、その優位性が欠点となって課題になるケースがあります。企業の多くは、Excelの操作性・優位性にのみ着目し、そこに潜む課題を放置しているのが実情です。
このような環境の中、最近ではExcel予算管理に潜む課題を解決し、Excel依存の予算管理体質から脱却しようとする企業が増えてきています。最近では予算管理にフォーカスしたツールも開発・販売されるようになっています。
このようなIT環境の中、企業は如何にして予算管理システムを見直し、再構築すれば良いか課題となっています。Excelと専用の予算管理ツール・パッケージを上手に組み合わせ、予算管理業務を最適化する必要があるのではないでしょうか?

Excel予算管理の効果的な運用手法

 

まとめ

・Excel予算管理のデメリット
① 社内で変化がある度にExcelの入力フォーマットを見直さなければならない
② 集計用ファイルへの転記ミスやExcel関数またはマクロの見直しが発生する
③ 現場部門から受領した予算ファイルのExcel管理が煩雑になる
・約7割の企業がExcelで予算管理を行っている

・予算管理における課題の6割以上がExcelを起因としている
・予算の数字を作って行く予算の編成局面に課題が集中している
予算の集計業務:25%
☑入力フォーマットの作成やメンテナンス業務:23%
☑各部門から提出された膨大なファイルの管理:13%