2017.4.27

プロジェクトが進まない・・・プロジェクト管理の勘所(スケジュール作成)

 

プロジェクトを滞りなく進めることは、常日頃からプロジェクトに携わっているコンサルタントにとっても非常に難しい課題です。
特に、プロジェクト管理(Project Management)は非常に高いスキルが必要で、対応できるコンサルタントも限られてきます。
しかし、精度の高いスケジュールが作成できると、比較的にプロジェクトも容易に進めることができます。

 

そこで、今回はプロジェクトを進めるうえで肝となる、「スケジュール作成」のポイントについてご紹介します。

 


目次

目次1    スケジュール作成のポイント
目次2    Point 1:プロジェクトの大きな区切りを作る
目次3    Point 2:各タスクの関係性を整理する
目次4    Point 3:タスクを細かく分解し、再構築する
目次5    スケジュール管理における注意事項


 

スケジュール作成のポイント

スケジュールを作成するうえでのポイントは、全部で3つあります。

 

 ① プロジェクトの大きな区切りを作る
 ② 各タスクの関係性を整理する
 ③ タスクを細かく分解し、再構築する

 

① プロジェクトの大きな区切りを作る
比較的に期間の長いスケジュールを作成する場合、大きな区切りを設けることで、プロジェクト自体を段階的にスケジュールすることができます。

 

② 各タスクの関係性を整理する
タスクには、あるタスクが終わらないと次のタスクが始められない、といった「関係」が存在します。プロジェクトが開始されたものの開始日になってもタスクが始められない、といった事態を防ぐため、タスクの関係性を整理する必要があります。

 

③ タスクを細かく分解し、再構築する
タスクの洗い出しを行う際、大きいタスクや小さいタスクなど、粒度がバラバラになってしまうことがあります
タスクを一度細かく分解し、再度くみ上げることで、全体として粒度の揃ったタスクを作成することができます。

 

では、それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

 

 

Point 1:プロジェクトの大きな区切りを作る

プロジェクトには、数週間といった短期的なものから、数年といった長期的なものまで存在します。
数週間程度の短期的なプロジェクトでは大きな区切り(フェーズ)は必要ありませんが、3ヶ月以上費やすようなプロジェクトでは、フェーズを設ける必要があります。

 

フェーズは、スケジュール上に単に区切りをつけるということだけでなく、ひとつの『マイルストーン』になります。
フェーズに紐づくタスクをフェーズの期限までに完了させれば、おのずと目標に遅れることなくプロジェクトを完了させることができます。

 

例えば、1年間の業務改善というプロジェクトがあるとします。
1年間のスケジュールを最初から作成することは非常に難しいので、4つのフェーズに分けてみます。

 

フェーズ1: 現状調査~課題抽出
フェーズ2: 解決策の検討~決定
フェーズ3: 実行計画の策定~解決策の実行
フェーズ4: モニタリング

 

このように分割すると、1つ1つのフェーズが独立したプロジェクトのようになりますね。
分割したフェーズごとにスケジュールを立てると、より詳細なものが出来上がります。

 

スケジュール作成のコツとして、直近のスケジュールを詳細に作成し、先は粗く作成するという手法があります。プロジェクト開始時点ではフェーズ1の詳細計画を作成し、フェーズ1の途中でフェーズ2の詳細計画を作成するといった具合です。
このような手法を『ローリング・ウェーブ計画法』と呼びます。

 

あまり先のことは、情報も不確定で計画も立てづらいので、このような手法を用いることをお勧めします。

 

システム導入スケジュール

 

Point 2:各タスクの関係性を整理する

スケジュールを作成するうえで、各タスクの関係性を整理することは非常に重要です。
工数のみを考えてスケジュールを作成すると、一見問題なさそうなものが仕上がりますが、必ずどこかで破たんします。

 

なぜなら、それぞれのタスクには関係性があるからです。
タスクの関係性には、以下の4つが挙げられます。

 

 ① FS(終了-開始):先行タスクが終了した段階で、後続タスクを開始できる
 ② SS(開始-開始):先行タスクが開始した段階で、後続タスクを開始できる
 ③ SF(開始-終了):先行タスクが開始した段階で、後続タスクを終了できる
 ④ FF(終了-終了):先行タスクが終了した段階で、後続タスクを終了できる

 

この4つの中で特に気を付けなければならないのが①です。
①の関係性のタスクをスケジュール上で並べてしまうと、先のタスクが完了しないと開始できない訳ですから、当然のごとく遅延します。

 

タスクの関係性を整理する際には、各タスクをポストイットに記入し、ホワイトボードに貼りながら調整すると簡単です。

 

 

Point 3:タスクを細かく分解し、再構築する

スケジュールを作成する際に誰もが行うのが、タスクの洗い出しです。
とりあえず思いついたタスクを書きとめ、スケジュールを作成しようとすると、各タスクのボリューム(粒度)がバラバラで、管理がしづらいといった事態を引き起こします。

 

タスクの粒度を揃えるには、比較的大きいタスクを一度分解する必要があります。
分解する際に有効な方法は、作成物(アウトプット)と手順(プロセス)の視点で考えることです。

 

例えば、ある業務の「現状調査」というタスクがあるとします。
現状調査の作成物を考えてみますと、「業務フロー」や、「業務の一覧表」などが挙げられます。

 

ここで、現状調査のタスクは、「業務フローの作成」と「業務一覧表の作成」の2つに分かれました。

 

次に、「業務フロー」に絞って手順を考えてみます。
業務フローを作成するには、その基となる「マニュアルの確認」や、「関係者へのヒアリング」といった情報収集が必要となります。
更に、最初から最終版は作れないため、一次版、二次版、といった段階を経て完成していきます。

 

これらを踏まえると、単純に「現状調査」というタスクも、
以下の様に細分化できます。

 

 1.マニュアルの確認
 2.ヒアリングシートの作成
 3.担当者へのヒアリング
 4.業務フロー(一次版)の作成
 5.業務フロー(一次版)の担当者への確認
 6.業務フロー(二次版)の作成
    ※以下省略

 

このようにして大きなタスクを細分化することで、
タスクの粒度を揃えることができます。

 

タスクを分解した後は、「再構築」です。
同じようなタスクを結合したり、順番を並べ替えたりします。
タスクの順番を決めるときは、Point 3の「各タスクの関係性を整理する」を参考にしてください。

 

 

スケジュール管理における注意事項

作成したスケジュールに沿ってプロジェクトを進めるには、スケジュールの管理(進捗管理)が必要です。
進捗管理をスムーズに行うためには、以下の内容に注意してスケジュールを作成する必要があります。

 

1.期限だけでなく、開始日も記載する
Point2でお話ししたように、タスクには関係性があるため、開始日の明記が必要です。

 

2.担当者をバイネームで記載する
組織(チーム名、部署名など)で記載すると、実は誰も着手していなかったという事態が発生します。

 

3.第三者が見てわかる表現で記載する
タスクをわかり易く記載しないと、実は意図した作業と違っていた、という問題が発生します。

 

以上を踏まえてスケジュールを作成すると、プロジェクト管理が比較的に楽になります。

 

 

まとめ

スケジュール作成のポイント
 - プロジェクトの大きな区切り(フェーズ)を作成する
 - タスクの関係性を整理する
 - タスクを細かく分解し、再構築する

進捗管理を踏まえたスケジュール作成のポイント
 - 期限だけでなく、開始日を記載する
 - 担当者をバイネームで記載する
 - 第三者が見てわかる表現で記載する