課題管理はプロジェクト成功の肝!~課題管理でプロジェクトを成功に導く~

2019年01月17日

 

システム導入や業務改善といったプロジェクトを進めていくうえで、「誰がボールを持っているのかわからない」、「どのような状況になっているのかわからない」、「前にも同じ議論をした」といった状況を経験したことはありませんでしょうか?
プロジェクトに精通している人であれば進捗や課題、リスクなどを体系的に管理することができますが、不慣れな人の場合は何をどう管理すればよいのか分からなくなってしまうことがあります。プロジェクトを成功に導くためには、課題の管理が必要不可欠です。
今回は、プロジェクトの成功の肝となる『課題管理』について、その重要性と管理方法をご紹介します。

 


課題管理はなぜ必要か?

プロジェクトを適切に管理するには、プロジェクトマネジメントスキルが必要です。大きなプロジェクトになればなるほど、このスキルは重要になりますが、プロジェクトマネジメントは非常に難しく、一朝一夕に身に着けられるものではありません。
プロジェクトのマネジメントには、
・スコープマネジメント
・タイムマネジメント
・コストマネジメント
・リスク/課題マネジメント
・人的リソースマネジメント
など色々とマネジメントすべきものがあります。これらはいずれも重要なものですが、その中でも課題管理さえおさえておけば、プロジェクトを順調に進めることができます。なぜなら、プロジェクトは課題の抽出とその解決によってゴールに向かっていくからです。また、課題を適切に可視化し、管理することにより、プロジェクト関係者との合意形成がし易くなるといった効果もあります。
「課題を発見し解決する。」このプロセスの積み上げによってプロジェクトの目的は達成されるのです。

 

 

 

そもそも『課題』とは何か?

プロジェクトに不慣れな人が作成した課題管理表を見ると、何が課題なのか良く分からない内容が記載されていることがあります。例えば、タスクやリスク、問題をごちゃまぜにして記載されている課題管理表を見かけることがありますが、ごちゃごちゃに記載すると見づらいばかりか、重要な課題が埋もれてしまうというリスクもあります。また、タスク、リスク、問題、課題はそれぞれ完了までの道のりが異なりますので、一緒に記載すると誰が何をしなければならないのか、まったくもって分からなくなってしまい、結果的にプロジェクトを遅延させる要因となってしまうことがあります。

 

では、『課題』とはそもそも何なのでしょうか?『リスク』や『問題』、『タスク』と合わせてそれぞれの意味を紹介します。
①『リスク』とは何か?
リスクとは、目的を阻害するような事象や要因で、発生が不確実であるもの。
②『問題』とは何か?
問題とは、既に発生してしまった目的を阻害する事象や要因で、原因が分かっていないもの。
③『課題』とは何か?
課題とは、既に発生してしまった目的を阻害する事象や要因で、原因が分かっているもの。
④『タスク』とは何か?
「作業」や「仕事」などのことで、実行すれば完了するもの。

 

例えば、「プロジェクトが遅延する」という事象ですが、発生前であれば『リスク』、発生後(既に遅れている)であれば『問題』となります。さらに、「リソースが不足しているためにプロジェクトが遅延している」といった原因が分かっているものは、『課題』となります。この課題に対して、「新しい担当者を配属する」という解決の方向性が決まれば、「新しい担当者の調整」という『タスク』になっていきます。

 

このように、リスク、問題、課題、タスクはそれぞれ完了までの道程が違いますので、一つの表で管理しようとすると何がどのようになっているのか分からなくなってしまいます。したがって、それぞれの定義を踏まえ、適切に分類したうえで課題をコントロールしないと、プロジェクトは失敗に終わってしまうのです。

 

課題管理に必要な項目

課題を管理する上で、「タイトルと課題の説明を一覧化すればよい」と考える人がいるかと思いますが、それ以外にも重要な項目があります。課題自体が少ない場合は問題ありませんが、多くなってくるとタイトルと課題の説明だけでは、重要性や優先順位などの判断ができなくなります。

 

適切に課題を管理するには、ある程度の分類ができるような項目が必要です。私が普段から使っている課題管理の項目を紹介します。赤字は必要不可欠な項目、青字はあったら便利な項目の意味になります。

 

No:課題の番号を記載します。
提起者:課題を提起した担当者を記載します。大きなプロジェクトでは提起者を記載しておくことで、誰に課題の詳細を確認すればよいのか分かりやすくなります。
記載者:課題管理表へ記入した担当者を記載します。課題管理表に複数の担当者が記載する場合はこの項目を設けておいた方が良いです。
提起日/記載日:いつ発生した課題なのかを明確にするため、発生した日付を記載します。
課題タイトル:課題内容を要約したタイトルを記載します。課題によっては内容が長くなることもありますので、タイトルを使って一目でわかるようにしておくと便利です。
課題内容:課題の詳細を記載します。
対応方針/対応状況:課題解決の方向性と、課題の対応状況を記載します。
重要度:課題の重要度を「高」、「中」、「低」で記載します。
緊急度:課題の緊急度を「高」、「中」、「低」で記載します。
期限:課題解決までの期限を記載します。
担当者:課題の担当者を記載します。組織名を記載する方もいますが、誰にボールがあるのかはっきりとさせるため、バイネームで明記したほうが良いです。
ステータス:「未着手」、「仕掛中」、「完了」といった課題のステータスを記載します。
結論:課題に対する結論を記載します。
備考:関連する課題の番号や資料など、補足事項を記載します。

 

上記に記載した青字の項目も、あると非常に便利ですので、できる限りは管理表に含めたほうが良いです。ただ、項目が多すぎると管理が煩雑という事であれば、最低限赤字の項目は記載し、課題管理に役立ててください。

 

 

課題管理表の使い方

課題管理に必要な項目は説明しましたが、全ての項目に記載しなければならない訳ではありません。反対に、絶対に記載しなければならない項目も存在します。このパートでは、①課題の発生時、②課題の対応時、③課題の完了時と3つの状況に分け、課題管理表の使い方(いつ何をどの項目に記載したらよいか)を説明します。

 

①課題の発生時
課題が発生した際に記入しなければならない項目は、No、提起者、記載者、提起日/記載日、課題タイトル、課題内容、対応方針/対応状況、重要度、緊急度です。ここでのポイントは、「対応方針」を記載するという点です。課題の定義については説明しましたが、「既に発生してしまった目的を阻害する事象や要因で、原因が分かっているもの」です。よく、「対応方針が書けない」と相談を受けることがありますが、多くのケースは、「対応方針が書けない」=「原因が分かっていない」ということに起因します。要するに、課題ではなく「問題」の段階なわけです。このような場合は、課題の原因がわかるまでもう少し問題を深堀する必要があります。

 

②課題の対応時
課題は、解決するまでに対応しなければならないことがいくつか発生します。この対応内容は、「対応方針/対応状況」に記載します。ここに時系列順に対応内容を記載しないと、状況が分からなくなってしまいます。対応内容を記載する際は、日付と対応者を一緒に書いておくと誰が何を行ったのかが分かりますので便利です。

 

③課題の完了時
課題の完了時には、「結論」に記載します。ここに記載しておくことで、課題に対してどのような結論に至ったのかが分かります。

 

このように課題の発生、対応、完了の各段階で必要な内容を各項目に記載することで、誰が見ても内容を理解することができるようなり、プロジェクト関係者との意思疎通が格段にアップするのです。

 

プロジェクトの成功と課題管理

プロジェクトを成功に導くためには、色々なマネジメントが必要ですが、課題さえしっかりと管理ができれば、リスク管理や進捗管理、リソース管理などが疎かでも目的まではたどり着くことができます。私自身、数多くのプロジェクトに参画しましたが、課題管理表を見ればプロジェクトのレベルがだいたいはわかります。課題が適切に管理できていないと、プロジェクトの終盤で大問題が起こったり、予期せぬ要因でプロジェクトが止まったりします。逆に課題を適切に管理することで、大きな問題を未然に防ぐことができ、プロジェクトを成功へと導くことが可能になるのです。
本記事を参考に課題管理のイメージが沸けば幸いです。

 

 

まとめ

・「リスク」、「問題」、「課題」の定義
いずれも目的を阻害するような事象や要因で、リスクは発生が不確実であるもの、問題は原因の分かっていないもの、課題は原因が分かっているものとなる。
・課題管理表の項目
課題管理表には、最低限No、課題タイトル、課題内容、対応方針/対応状況、期限、担当者、結論の項目を配置する。
・課題管理表の使い方
課題の発生時には、「対応方針」を必ず記載する。課題の対応時には、「対応方針/対応状況」の項目に、対応した日付、担当者、対応内容を明記し、時系列でわかるようにする。

 

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