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いよいよAI-OCRの本格導入へ~AI-OCR選定のポイント

2020年02月06日

 

AI-OCRへの関心が日々高まっています。AI-OCRは、従来のOCRに比べて飛躍的に識字率が向上したことから、多くの企業が注目しています。今流行りのRPAに続く自動化ツールとして期待されていますが、AI-OCRの導入に際しては、多くの企業が情報収集段階にあり、選定のポイントや導入の進め方に悩む企業も少なくはありません。
今回は、AI-OCRの特長を踏まえて、その選定のポイントや導入の在り方を考えてみます。

 


関心・興味度はRPAからAI-OCRへ

業務を自動化するツールとしては、依然としてRPAの関心が高いです。すでに多くの企業で利用され、実務で定着してきた感のあるRPAですが、全ての単純作業を自動化できる訳ではなく、RPAの対象となるのは、パソコンを利用した単純作業です。このため、手書きや活字の帳票が業務に介在する場合においては、RPAは無力です。例えば、注文書をFaxで受けて、その記載内容を人間がシステムへ手入力しなければならない業務においては、RPAで自動化することはできません。紙が多く残る業務においては、RPAではなく、AI-OCRが大きく効果を発揮します。Faxで受信した紙情報を複合機を利用してPDFへスキャンし、そのPDF化された手書き情報をAI-OCRを活用して、自動で読み取り、CSV等のテキストデータへ変換することができるのです。これは、大量の紙情報をシステムへ打ち込むといった業務が多い現場においては、業務を大きく改善させるツールであると言えます。

 

AI-OCRは、紙業務を改善して、業務を自動化できるツールであり、打ち込み業務に専念する担当者の作業負荷を大幅に軽減させることができます。また、高い文字読取率を実現することにより、作業負荷だけではなく、作業の正確性を統制するツールとしても期待できます。

 

AI-OCR選定ポイント~文字読取率

AI-OCRの製品も続々とリリースされています。そこでAI-OCRの選定ポイントとして重要になるのが文字読取率です。
文字読取の精度が低ければ、全く使いものになりません。ただ、現在のAI-OCRでも、読取精度が100%ではないため、読み取った結果を人間が確認する作業が発生します。作業の流れとしては、紙情報をスキャンしてPDFへ変換し、そのPDFデータをAI-OCRで読み取り、読み取った結果を人間が確認して、最終的にCSV等のデータへ変換することになります(そして更に、そのデータをシステムが自動的に取り込むことになります)。いわゆる打ち込み業務は削減しますが、確認作業は残りますので、AI-OCRの読取精度が非常に重要になります。
特長❶:高い文字読取精度
AI-OCRは、AI技術を組み合わせることで、手書き文字の認識を可能とし、読み取り精度を向上させた次世代型のOCRです。従来のOCRとは異なり、ディープラーニングないし機械学習により、例えば、多くの癖字を学習し、入力値と照合して精度を上げています。また、人名や住所録等を補正用のデータベースとして保持することにより、読み取れない文字があったとしても、その前後のつながりから都市名を判定することが可能になっています。

 

従来のOCRの読取精度は「50~70%」が限界でしたが、AI-OCRでは、ディープラーニングや補正用データベースを利用することにより、「90~99%」の読取精度を実現しています。このことは実務で充分に使えるレベルにAI-OCRが進化した証拠であるとも言えます。

 

 

AI-OCR選定ポイント~ユーザインタフェース

AI-OCRは、高い文字読取率を実現して、飛躍的に進化しています。しかしながら、いくら精度が向上したとしても、ユーザインタフェースが悪ければ意味がありません。いわゆる“使い勝手”が良くなければ、業務の担当者が扱うことはできません。PDFへスキャンしたデータを読み取って確認する作業が、システムの画面が複雑で時間がかかるとしたら、システムへ手打ちした方が早いかもしれません。
特長❷:直感的で分かりやすいユーザインタフェース
AI-OCRは、現場で使うツールです。現場が紙情報を読み取って確認し、データファイルを作成します。このため現場が使いやすい仕様である必要があり、「誰でも使える操作画面」をAI-OCRは備えていなければなりません。現場がAI-OCRを操作する局面は、2つあります。1つは、日々の運用業務の中で紙情報を読み取って操作する局面です。読み取った項目の適否を識別して、その場で修正できないと日々の運用は難しいです。また手書き帳票が増えた場合初期設定を現場で対応できる必要もあります。例えば、読み取りたい項目をマウスを使って“枠で囲む”等、視覚的に操作できるような仕組みであれば、現場だけでAI-OCRの設定から日々の運用まで対応できます。

 

AI-OCRを選定する際には、システムの操作感が非常に大事です。現場で使用することを考えれば、AI-OCRは誰でも簡単に操作できるものでなければなりません。最近続々とAI-OCRがリリースされていますが、自社の担当者でも操作できるかが大きな選定のポイントになります。

 

AI-OCR選定ポイント~運用メンテナンス

AI-OCRは、ユーザインタフェースに優れている製品が多いようです。現場で使うことを想定した仕様になっていますので、情報システム部門のサポートが無くても、現場だけで運用・保守できるケースが殆どかと思います。ただ、AI-OCRもシステムである以上は、突発的なトラブルに巻き込まれるようなこともあり、またクラウドで提供される製品の場合、通信環境を原因とした支障が発生するリスクもあります。このため、AI-OCR製品の選定にあたっても、AI-OCRを販売するベンダーの保守体制を確認しておかなければなりません。
特長❸:IT専任担当者がいない企業でも安心のサポート付き
例えば、サポートデスクとしての「対応時間は?」「休日対応はあるのか?」といった点を確認するとともに、電話や電子メール、リモートサポートツール等のサポート方法を確認し、回答制限や追加料金の有無、サポート内容、訪問サポートの有無等を予め確かめておく必要があります。

 

AI-OCRは、大掛かりなITシステムとは異なり、運用保守メンテナンスについて専門の部署や担当者を用意する必要はありません。それでもいざという時に手厚くサポートしてくれるベンダーを選ぶべきであり、製品の内容だけでなく、サポートの内容も選定のポイントになると言えます。

 

AI-OCR選定ポイント~導入・運用コスト

AI-OCRの製品は高額なものではありません。他の業務システムと比較すると、相対的に安いと言えるのではないかと思います。とはいえ、企業としてお金を払うのですから、AI-OCRの利用にあたっては慎重になるべきです。製品・ベンダーによって金額は異なりますが、どの製品も数十万円程度の月額利用料といった利用金額になるようです。低額から利用できるのがAI-OCRの魅力ですが、料金体系については製品・ベンダーごとに比較する必要があります。
特長❹:初期費用0円で導入しやすい
製品・ベンダーによっては、初期費用「0円」でAI-OCRを提供しています。安ければ良いという訳ではありませんが、機能に応じた価格、利用しやすい料金体系になっているかどうかも重要な選定ポイントです。多くのAI-OCR製品では、「最低利用期間」なるものを設定しており、最低12か月の利用が義務付けられるようです。そうなると、年間の利用料が100万円を超えてくることもありますので、AI-OCRの効果に確証が得られないと導入しにくいといった会社もあるかもしれません。そのような会社のために、トライアルといった短い期間での利用ができるプランもあります。このようなプランの利用も視野に入れて導入を検討すべきです。

 

AI-OCRは、総じて金額が安いです。しかしながら安ければ良いというものではなく、機能にあった金額、業務改善に見合う金額が求められるのは言うまでもありません。高額ではないとしてもITシステム投資になる訳ですから費用対効果も踏まえて、AI-OCRの導入を検討すべきです。

 

 

まとめ

関心・興味度はRPAからAI-OCRへ
‣RPAの対象となるのは、パソコンを利用した単純作業である。
‣紙が多く残る業務においては、RPAではなく、AI-OCRが大きく効果を発揮する。
★AI-OCRは、紙業務を改善して、作業負荷軽減と正確性確保を目的としたツールである。
AI-OCR選定ポイント~文字読取率
特長❶:高い文字読取精度
★高い識字率「90~99%」を実現したことにより、実務で充分に使えるレベルにある。
AI-OCR選定ポイント~ユーザインターフェース
特長❷:直感的で分かりやすいユーザインタフェース
★AI-OCRは現場で使用するツールであり、システムの操作性が非常に大事である。
AI-OCR選定ポイント~運用メンテナンス
特長❸:IT専任担当者がいない企業でも安心のサポート付き
★AI-OCRは現場だけで運用・保守できるため、ベンダーのサポート体制を重視する。
AI-OCR選定ポイント~導入・運用コスト
特長❹:初期費用0円で導入しやすい
★AI-OCRの導入もIT投資の一つであり、費用対効果を踏まえて検討すべきである。

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