システム再構築の準備!~プロジェクトを始めるときに整えておくべきこと~

2017年01月05日

 

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2017年最初の記事はシステム再構築に関する話題です。
一度構築したシステムを長年使っている企業は多くありますが、未来永劫に渡り、使い続ける企業はありません。会社を取り巻く環境の変化に合わせて、いつかは新しいシステムの構築を考えなければいけなくなります。
今回は、必ずやってくるシステム再構築に向けて、プロジェクトを始めるときに整えておくことや、気を付けるべきポイントについて考えてみたいと思います。

 


システム再構築を始める理由

企業がシステムを再構築しようと思い立った理由としてよく伺うのは、システムの老朽化です。
老朽化と判断するには、大きく2つのケースがあります。
1つは、現場部門の要求に合わせてシステムへ機能の追加や改修を重ねた結果、メンテナンスの負担が大きくなったり、新しいOSなどへの対応も難しくなったりしたケースです。
もう1つは、新規事業の開始やグローバル化など、経営環境の変化に、従来のシステムが持つ機能だけでは対応できなくなったケースです。
前者は、機能をメンテナンスする技術者の不足を背景にした、システム維持の困難さが課題になり、後者は機能不足による現場部門の生産性低下が課題となります。
これらの課題に対応するため、新しいシステムの選定や導入をしようという機運が高まりますが、システムを再構築するには、何から始めるべきでしょうか。

 

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システム再構に向けての準備

システム再構築のプロジェクトを実行する準備として、まずは目的と目標を明確にすることが大切だと思います。
新しいシステムを選ぶとなりますと、現行のシステムマップやRFI(情報提供依頼書)、RFP(提案依頼書)を作らなくてはと、手段の方に目が行きがちですが、プロジェクトに関係するメンバー全員が、なぜそれをするのかを理解しながら進めなくてはうまくいきません。プロジェクトの中で困難にぶつかったとき、明確な目的や目標が、前進するための拠り所になります。
次に準備をするのは、プロジェクトメンバーです。システム再構築をする業務領域を管轄している部門の中から選抜するのはもちろんですが、情報システム部門や経営企画部門など、システムや業務に関係すると思われる部門からの参画も依頼しておきます。メンバーが多くなると機動力を損なうのでは?と心配される方もいますが、協力を頼まずにいたことで、後から思わぬ課題が発覚してプロジェクトが遅延することもよくあります。当然、再構築の範囲や規模によるケースバイケースであることも理解していますが、将来遅れるくらいなら、初めのうちに社内で幅広く共有しておく方が得策だと思います。
明確な目的と目標、幅広いメンバーを得られたのであれば、後は具体的な作業内容を考えていきます。目的に合わせた資料(プロジェクトスケジュール、現状の業務とシステムの一覧、機能要件一覧など)の作成を進めます。

 

 

 

よくある失敗

さて、準備ができたと思ってプロジェクトを進めていき、うまくシステム再構築ができれば問題ないのですが、現実はなかなかそうもいきません。
よくある失敗の代表例は、社内のコミュニケーション不足によるプロジェクトの頓挫です。システム再構築の影響を受ける人たちと充分なコミュニケーションを取らず、協力を取り付けきらずに進めた場合、いざシステムを決める段階や決めた後になって、横やりが入る場合があります。社内の合意がうまくできていなかった結果、役員の鶴の一声でプロジェクトが止められることもあります。
プロジェクトもかなり進んでからのストップは、これまでに投下した工数も無駄になりますので、大きなダメージです。

 

 

成功への勘所

上記のように横やりが入る理由として、相手の立場や利益も関係していると思いますが、気持ちの部分が原因であることが多いように感じます。「あまり詳しく話をしてくれなかった」、「相談もなく勝手に進められていた」など、自分も関係しているはずなのに蚊帳の外のような扱いに感じられたとき、本当にこのまま進んで良いのかという不安と不満のせいで、あまり協力的になれないというのが本音かもしれません。
解決方法はアナログではありますが、関係者とよく話をすること、細かく報告をすることに尽きると思います。
システム再構築も業務の内ですので、話をしながらも衝突することがあるかもしれません。しかし、お互い仲間として理解し合いながら進めていくこと、それができる環境を整えておくことがシステム再構築を成功させる勘所であると思います。
今回の記事が少しでも、システム再構築を検討している方々のお役に立てば幸いです。

 

 

まとめ

システム再構築の動機
☑機能を増やし過ぎてメンテナンスが困難になった
☑事業の変化にシステムが付いていけなくなった

 

システム再構築の準備ポイント
☑目的と目標を明確にすること
☑幅広いメンバーを用意すること

 

よくある失敗の原因
☑社内のコミュニケーション不足による不安と不満

 

成功の勘所
☑システム再構築の関係者との密なコミュニケーション
☑細かな状況共有

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